モタードに強い!大阪の愉しいバイクショップGLIDERIDEのブログ
glideride.exblog.jp
『整えて備える』シリーズその2
年末までの作業の追い込みもなんとかめどが着いたので、本日はシリーズ第2弾です。


本日の内容は、先ほど作業してて「そういえばコレ取り上げとかなくちゃ」と思ったチョー基本的なコト。
ですが、エンジンまで開けたりしてるようなヒトでも知らないヒトが結構多かったりするので一応基本から一通り説明しておこうと思います。

『整えて備える』シリーズその2_d0086319_12524533.jpg
今回はこういうキャップ類の締め付け順についてです。





写真を見れば判ると思いますが、片側を平面に合わせるともう片方が平面とクリアランスがありますよね。

こうやって良くみると「ぁぁそういうことか」と気づく方も多いと思いますが、こういうタイプのキャップ類は、まず、上下ともある程度ゆとりを持たせてボルトを仮組みしたあと、写真で言うと指で押さえてるほうを先に規定トルクで締めてから反対側を規定トルクと言うのが正しい手順です。

それを逆の順とか、平均して締めるとボルトが座面に対して斜めになるため、緩みの原因になったり(現実的には緩むことはあまりありませんが・・・)何回も脱着を繰り返すとボルトが折れたり(コレはちょくちょく聞きます)します。

こういうタイプのキャップはこのマスターシリンダーのホルダー部だけじゃなくて、フロントのアクスルのホルダーとかハンドルのクランプなんか、いろいろなトコにありますので締め付ける前にチェックして見てください。

『整えて備える』シリーズその2_d0086319_13111145.jpg
で、先ほどのタイプのは、例えばハンドルのクランプは前から締めるとか、アクスルのホルダーは上から締める、って誰かに聞いて、結果ちゃんと出来てる方も多いんですが、逆にこの写真のタイプは斜めに締まってるケースがヒジョーに多いです。
ショップさんがやった中にも多かったり・・・(´ヘ`;)

ちなみに、コレはハンドルホルダーのキャップなんですが、先ほどのと違って、取り付け面がほぼ平面になってるタイプなので前後均等に締める必要があります。

コレも先ほどと同じように座面に対してボルトが垂直になることが重要なポイントなんですが、先ほども書いたようにハンドルホルダーは前から・・・ってな覚え方をしてると、斜めに締めてても気が付かないんですよね。


整備って、こんな風にその部品の構造とか目的から考えると必然的に判ってくることも多い(というか、ほとんどその積み重ねです)ので、最初はマニュアルどおりにと言うのも大事なんですが、コレってどういうつくりでどこに注意しなくちゃいけないんだろう?って考えながらやってくと、覚えるのも早いし、何よりそっちのほうが愉しく出来ると思うので、せっかく自分でやるならそういうスタンスでやってみてはいかがでしょうか?
by glideride | 2008-12-26 13:46 | お役立ち情報